歯根の治療が終わり、残すことができた歯の上に新しいクラウン(被せ物)が入り、つらい痛みから解放されると、安心して食事ができるようになります。
しかし、歯根の治療とは治療範囲は少なくとも、ダメージを受けています。
噛む力というのは、私たちが思っている以上に強いものです。奥歯でグッと噛むときは数十キロにも及ぶ力がかかる事が分かっています。
治療後にこんな力がかかったら痛みや違和感が出で当然です。
歯の周りには歯根膜というクッションがあり、歯根膜は噛む力の強さ弱さを感知する敏感なセンサーです。
この膜の繊維が歯を覆うことで歯と歯槽骨が直接当たらないように機能しています。
治療中はなるべく噛むことを避けて生活していますので、治療後にいきなり噛みごたえのある物を食べ、突然グッと噛み込んだらどうでしょう。
それまで休んでいた歯根膜に、非常に強い力がいくなり加わると痛みを感じてしまいます。
治療終了後、いきなり大きな肉をガブりと噛めば痛みが出るのは無理もありません。
治療が終わったしばらくの間は、歯に過剰な負担がかからないように、やわらかい物を食べて過ごしてください。
徐々に噛みごたえあるものへと慣らしていってください。
また、痛みがなくなりクラウン(被せ物)が入って綺麗になったとしても、その歯はけっしてもとどおりになったわけではありません。
神経を失った歯は生体としての機能を失っています。
治療した歯を使い続けるためには配慮が必要となります。ご自身の毎日のケアと歯科医院での定期的なチェックを受けるようにしましょう。
⇧過去に一度治療を受けていた歯に根管治療を行って改善した
⇧不十分な根管治療により違和感があり、根管内を綺麗に洗浄し改善した症例